5月

5月2日の誕生花〜シャクヤク〜

今日は5月2日。
郵便貯金の日です。
郵政省(現在の日本郵政)が1950年に制定した記念日で、1875年のこの日、東京府下の郵便局と横浜郵便局で郵便貯金の業務を開始したことにちなみます。

そんな5月2日の誕生花は、
「シャクヤク」
というお花です。

今日はこのシャクヤクについてご紹介します。

目次
◆特徴
◆花言葉
◆育てる際に気をつけたいこと

◆特徴

シャクヤク2

シャクヤクは、中国やモンゴルなど東アジアが原産のボタン科の多年草です。
日本へは平安時代以前に薬草として伝わり、その後観賞用としていろいろな種類の園芸品種が作られました。
ヨーロッパへは18世紀前半に伝わり、イギリスやフランスを中心に品種改良が行われてきました。

花名の由来は、姿がしなやかで優しい様を意味する「綽約(しゃくやく)に由来するといわれています。
また、ヨーロッパでは美しい花はよくバラにたとえられ、フランスでは「聖母のバラ」、スペインやイタリアでは「山のバラ」と呼ばれています。

種類が非常に多く、季節になると地面から新芽を出しスッと伸びた茎から大きな花を咲かせるのが特徴です。
ボタンと非常によく似た花を咲かせますが、全く違う植物です。
ボタンは落葉低木で「木」として扱われ、シャクヤクは「草」として扱われます。

5月頃、茎の先端に10cm程の大きめの花をつけます。
花びらの数は品種によって様々です。
花の色は紅色や桃色のほか、紫紅色や白、黄色などがあり、花の形は一重咲き、八重咲き、翁咲きなどの種類があります。

芍薬(シャクヤク)と牡丹(ボタン)の違いと見分け方

シャクヤクの葉にはツヤがあり、葉の先にギザギザはなく全体的に丸みがあります。
一方のボタンは葉にツヤがなく、ギザギザになっているのが特徴。

香り

シャクヤクはバラのような甘く爽やかな香りがしますが、ボタンではそれがしません。
比較的わかりやすいので、どっちか迷ったときは香りを確かめてみるのも良策かもしれません。

シャクヤクは薬用植物としても知られ、花から根まで余すことなく漢方薬としても使用されています。
江戸時代からは「茶花」として観賞用としても楽しまれるようになりました。
その後改良されて観賞用として多くの品種が作られ、形、花、切り花としても人気が高い花です。

◆花言葉

・恥じらい、はにかみ

昼は華やかに咲き、夕方に花を閉じる性質から恥じらう女性に見立ててという説や、夕方に花を閉じてしまうからなど、由来には諸説あります。
また、英語で恥じらっている状態を表す「blush like a peony」という慣用句にちなんで付けられたとも。

豆知識:立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
このことわざは美しい女性の立ち居振る舞いを例えたもので、芍薬(シャクヤク)はすらりとした茎の先に花を咲かせることから立ち姿の女性、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花を咲かせることから座った女性、百合は風に揺れる姿が美しいことから女性が歩く姿を表していると言われています。

◆育てる際に気をつけたいこと

・育てる環境

日当たりと水はけがよく、有機物に富んだ肥沃で乾燥しないところが適します。
太い根が張り、葉も大きく茂るので、植える前の土づくりと、育成スペースを確保することが大切です。
冷涼地のほうが育てやすいのですが、暖地でも十分に育てられます。
葉によく日が当たり、地表は陰になるような環境が理想的です。
堆肥や腐葉土などを混ぜてしっかり土づくりをします。
日差しが強すぎると土の温度が上がり根が傷んでしまうため、株元をマルチングすることで地温の上昇と乾燥を防ぐようにしましょう。

・水やり

シャクヤクは乾燥に弱いため、水切れしないように注意が必要です。
鉢植えは、鉢土の表面が乾いたら水を与えます。
庭植えの場合、根付いてからの水やりはほとんど必要はありません。
ただし、夏場の暑い時期は土の様子をみて乾燥していたら水やりをしましょう。

・肥料について

不足すると花が咲きにくくなります。植えつけ時の元肥(緩効性化成肥料)のほか、早春の芽出し肥、花後のお礼肥、翌年の花芽ができる秋に、それぞれ追肥(草花用化成肥料)を施します。冬の寒肥(有機質の固形肥料)も有効です。

・病気と害虫

害虫:コウモリガの幼虫など

コウモリガの幼虫は地際の茎に食入します。
花が咲かなくなった場合は株を掘り起こしてみて確認してみてください。

病気:うどんこ病、灰色かび病、葉枯れ病など

日当たりが悪いと葉が白くなるうどんこ病や灰色かび病が発生しやすくなります。
これらを予防するには、土づくりと栽培環境の改善が第一です。


主な引用・参考元
LOVEGREEN