今日は5月21日。
対話と発展のための世界文化多様性デーです。
国連教育科学文化機関(UNESCO)が採択した「文化的多様性に関する世界宣言」に則し、2002年12月20日に国連総会が、5月21日を「対話と発展のための世界文化多様性デー」と宣言したことが由来です。
そんな5月21日の誕生花は、
「バラ」
というお花です。
今日はこのバラについてご紹介します。
◆特徴
花の中でも知名度が圧倒的に高い花といえばこのバラではないでしょうか。
絶世の美女クレオパトラが恋人アントニウスを迎え入れるとき、部屋中に赤いバラの花弁を敷き詰めたというお話は有名です。
現代でも、女性が贈られたいと思う花の第1位に君臨し続けるほど。
一口にバラと言ってもその数は非常に多く、図鑑にすれば大辞典のようになるほど。
大別すると、次の4つになります。
以下、みんなの趣味の園芸より
バラの種類4種
■ブッシュ・ローズ(木バラ)
ブッシュ・ローズは木立ち性のバラを指し、そのなかには広く栽培されている四季咲き性のモダンローズ(ハイブリッド・ティー系やフロリバンダ系など)のほかに、チャイナ系やティー系など一部のオールドローズも含まれます。
これらのバラは低木と同じく自立し、よい環境では春から秋まで開花します。
花は中輪から巨大輪まで幅があり、花色も豊富で、強い香りをもつ品種もあります。
株は品種によって大小あり、樹形も直立性から横張り性までいろいろです。
苗は秋に地掘りの大苗が、春にはポット植えの新苗(若苗)が流通し、専門店では年間を通して鉢植えの苗が販売されています。■シュラブ・ローズ(半つる性)
シュラブ・ローズは、広義では半つる性のバラを指し、狭義では半つる性のバラのなかのシュラブ(モダン・シュラブ)と呼ばれる系統を指します。
枝を長く伸ばせば小型のつるバラとして利用でき、四季咲き性や返り咲き性の品種の多くは短く切り詰めて、ブッシュ・ローズのように仕立てることもでき、利用範囲の広いバラです。
花色も豊富で、小輪から大輪まであり、強い香りのある品種もあります。
株の大きさは品種によって異なり、枝の太さや堅さなどもさまざまです。
しなやかな枝の品種は開張型の株に、枝の堅い品種は直立性から横張り性までと幅広い株姿になります。
苗は秋に地掘りの大苗が、春にはポット植えの新苗(若苗)が流通し、専門店では年間を通して鉢植えの苗が販売されています。■つるバラ(クライミング・ローズ)
つるバラは、広義ではつる性のバラを指し、狭義ではつる性のバラのなかのラージ・フラワード・クライマーと呼ばれる系統を指します。
つるバラは「つる」という言葉がつくものの、アサガオなどほかのつる性植物のように自ら絡みつくことはなく、枝を長く伸ばすだけです。
そのため、伸びた枝をアーチやオベリスク、フェンス、パーゴラなどの構造物に誘引して観賞するのが、一般的な楽しみ方です。
花は小輪から大輪まであり、花色も豊富で、品種によっては香りも強いです。
株は品種によって大小あり、つるの太さや堅さなどもさまざまで、仕立て方に合わせて品種を選ぶことが大切です。
苗は秋に地掘りの大苗が、春にはポット植えの新苗(若苗)が流通し、専門店では年間を通して鉢植えの苗が販売されています。■ミニバラ
ミニバラは、木立ち性で、ロサ・キネンシス‘ミニマ’(チャイナ系オールドローズ)の小型の性質を受け継ぐバラです。コンパクトな株に極小輪から中小輪の花を咲かせ、環境がよければ、春から秋まで咲き続けます。花色も豊富です。香りは品種によっては強弱がありますが、他系統に比べると芳香性品種は少ないようです。株は自立し、品種によって大小あり、樹形も直立性から横張り性までといろいろです。近年はフロリバンダ系などと交雑された大型のミニバラが、パティオ・ローズもしくはミニ・フローラなどと呼ばれることがあります。苗は秋に地掘り苗の大苗が、春にはポット植えの新苗(若苗)が流通し、専門店では年間を通して鉢植えの苗が販売されています。また、これとは別にさし木の開花株が1年を通して流通しています。
バラを育てたいと言う方も非常に多いです。
一方で、難しそう、手間が掛かるといった思いで敬遠されてしまうこともあります。
実際に育ててみると、意外にも丈夫で、一度植えれば何十年も楽しむことができます。
また、多くのバラは、春5月中旬頃から11月一杯までくり返し咲いてくれます。
花が咲く頃になったら、沢山の種類の中から自分の好みにあった物を選びましょう。
つるバラなどは、一株植えれば2年目には何百輪もの花が咲いて、その様子はまるで小さなバラ園のよう。
成功のカギは、次の2つです。
・良い苗木を適期に植えること
・バラが育ちやすい場所で育てること
◆花言葉
バラは本数と色によって非常に多くの花言葉を持っています。
・本数で違うバラの花言葉
・色別のバラの花言葉
◆育てる際に気をつけたいこと
品種によって様々ですが、ここでは代表的なことを例示します。
・育てる環境
生育期はなるべく日当たりと風通しのよい場所で栽培します。
風通しが悪い場所では、うどんこ病が発生しやすくなります。
庭植えの場合は、肥よくで水はけがよければ、土質は特に選びませんが、その条件を満たしていない場合は、堆肥などを多めにすき込み(1株当たり10~15リットル)、土壌を改良します。
・水やり
地植えのバラは、植え付けてから2週間くらいは水をやりますが、その後は基本的に水やりはしなくても大丈夫です。
猛暑で極端に雨が降らない場合には、水やりをします。
鉢植えのバラは表土が乾いたら、なるべく朝のうちに水やりをします。
水をやる時は常に、鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと。
・肥料について
植え付け時には固形の発酵油かすなどを施します。
12月から2月にも植え付け時と同様に、固形の発酵油かすなどを施します。
5月下旬から6月下旬(春の花の開花後)に、鉢植えのバラと四季咲き性品種と若い苗にやります。
成株になった地植えの野生種や一季咲き性品種には必要ありません。
固形の発酵油かすなどを施します。
四季咲き性品種と若い苗には8月下旬から9月上旬に固形の発酵油かすなどを施します。
成株になった野生種や一季咲き性品種には必要ありません。
鉢植えのバラでは上記の肥料のほかに、定期的に液肥を施すとよいでしょう。
・病気と害虫
病気:うどんこ病、黒星病(黒点病)
うどんこ病は、春から初夏、秋に発生します。
新しい枝や若葉が、白い粉をかけたようになり、進行すると茎や葉がねじれたように萎縮します。
放置しておくと全体に広がって枯れることがあります。
発生したら、殺菌剤または納豆菌などで防除できます。
黒星病(黒点病)は、主に梅雨明け頃から発生し、バラの葉に黒い斑点ができます。
黒点病にかかった葉はやがて黄変し、落葉します。
落葉が著しいと光合成ができず、株の生育が悪くなるので夏以降の花が咲かなくなることがあります。
ただし、肥料などをきちんと施していて株自体に体力があれば、新葉が再び芽吹いてくるので、枯れることはありません。
対策としては、まずは株を丈夫に育てておき、万が一発生して気になるようなら殺菌剤などで防除してください。
害虫:チュウレンジバチ、オオシロオビクロハバチ、バラゾウムシなど
バラは比較的害虫の被害にも遭いやすい植物の一つです。
ハバチの仲間でチュウレンジバチの幼虫は、4月頃に成虫が飛んできて、茎に卵を産みつけます。
5月には一斉に卵から幼虫がかえります。
まだ小さいうちは集団で葉裏の縁に群がって葉をかじります。
成長してくると、それぞれ単独で散らばって行動するようになり、食欲も旺盛になるので、被害も拡大します。
放置しておくとすべての葉が葉軸だけになり、夏以降のバラの生育が弱まります。
チュウレンジバチの幼虫が原因で枯れることは滅多にありませんが、夏や秋にも花を期待するなら、早いうちに対処したほうがよいでしょう。
オオシロオビクロハバチの幼虫は、表から見ると、それが白い斑点状に見えます。
チュウレンジバチと同様に、5月初頭から現れ始めます。
幼虫は薄緑色でチュウレンジバチの幼虫のように頭が黒くなく、目立ちにくいので、よく見ないと見落としてしまうことも。
成長に従い被害も拡大します。
ハバチの幼虫の被害が確認できたら、被害にあっている葉ごと切り捨てるのが効果的です。
バラゾウムシは新葉やつぼみの根元に穴をあけてエキスを吸います。
突然つぼみが枯れる原因はバラゾウムシがほとんどです。
見つけてもすぐに隠れてしまいますが、見つけることができたらそっと手のひらの中に落として退治します。
素手で触っても人への害はない他、ほかの植物への被害もありません。
主な引用・参考元
・みんなの趣味の園芸