今日は5月23日。
キスの日だそうです。
これは1946年5月23日に、日本で初めてキスシーンが登場する映画である、佐々木康監督の『はたちの青春』が封切りされたことにちなんでいます。
そんな5月23日の誕生花は、
「ジャーマンアイリス」
というお花です。
今日はこのジャーマンアイリスについてご紹介します。
◆特徴
ジャーマンアイリスは、アヤメ科アイリス属の耐寒性草本です。
ヨーロッパに自生している自然交雑種のゲルマニカと呼ばれる種類を基に、いくつかの原種も取り入れながら交配育成が行われた系統です。
花びらのつけ根にヒゲのような毛が密生することから、ヒゲ(ビアデッド)アイリスとも呼ばれます。
花菖蒲や他アヤメとの区別のポイントにもなっています。
↑見分けるポイント
別名虹の花(レインボーフラワー)とも呼ばれるように、色とりどりの花を咲かせ、アイリスの仲間では最も華やかで、非常に多くの品種があります。
花色は白、黄、ピンク、紫、オレンジ、青、濃い紫、茶、パステルカラーなど実に様々。
単色のもののほかに、上の弁と下の弁で色が異なるものも多く、ドレスをまとったような優雅な花の姿が個性的で香りもあります。
近年は育種が進んで、下の弁が垂れずに横へ大きく広がり、フリルやフリンジが入った品種も多く育てられています。
開花時期は5月から6月頃で、初夏の庭を華やかに演出してくれます。
草丈は1m程の高性種から、10cmから20cm程度のミニタイプまで、大きさのバラエティーもあり、開花期の早晩性も見られます。
いずれも地際の根茎が丸く大きくふくらんで球根のような形になり、横に這うように伸びて株が広がり、ふえていきます。
乾燥を好み、高温多湿が苦手ですが、それ以外は丈夫で育てやすい花です。
古くから勇気や知恵の象徴とされ、エジプトにあるファラオ王の墓石には、ジャーマンアイリスの絵が彫られているものがあるという話もあります。
◆花言葉
・使者、恋のメッセージ
ギリシャ神話の虹の女神アイリス(イリス)が、天上と地上を結ぶ虹の橋をわたって神々の使者をつとめたことから付けられたと言われています。
・素晴らしい結婚
複雑で多彩な花弁が貴婦人のドレスのようにフリルで波打つ優美な花からつけられたそうです。
・豊満
花弁にフリルがあって上の広い花弁(内花被)3枚がふっくらと豪華な花形をしていることからきているのでしょう。
◆育てる際に気をつけたいこと
・育てる環境
日当たりと水はけのよいことが特に重要です。
暑さ寒さに強いのですが、高温期は乾燥しているほうが安全です。
高温多湿、日照不足は病気も発生しやすく、根腐れ、茎腐れなどで株が弱り、枯れることもあります。
庭植えの場合は、乾きやすいところに浅く植えるのがポイントです。
高台や傾斜地、盛り土したところなどが適地です。
この点に気をつければ、丈夫で手のかからない宿根草です。
・水やり
鉢植えの場合、春の伸長・発蕾期は一般の草花同様、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
そのほかの時期はやや乾かし気味でよく、用土が乾いてから与えます。
庭植えではほとんど必要ありません。
・肥料について
夏の暑い時期に肥料分が残っていると腐りやすくなるので、秋と早春に施します。
庭では株のまわりに少量施し、鉢植えは10月から12月と、2月から3月に、月に1回ぐらいの置き肥が目安です。
肥料は一般の草花用の化成肥料でかまいません。
・病気と害虫
病気:軟腐病
最も注意しなければならないのは、根茎が腐る軟腐病です。
水はけをよくして予防に努めますが、発生した場合は広がらないよう病株を取り除きます。
ただし、軽いうちならば株を掘り上げて乾燥させれば回復させることも可能です。
害虫:アブラムシ
春から開花時に発生するので注意します。
主な引用・参考元
・みんなの趣味の園芸